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お知らせ

2022.08.31
[コラム]首都高速道路におけるオートバイの危険性

※画像は首都高ドライバーズサイトより

首都圏の首都高速道路は一度でもオートバイに乗った経験がある方ならお分かりの通り、ほとんどが高架橋で構成されています。

そしてその両脇の壁が非常に低い事を感じるかと思われます。私自身も特に通勤ルートである中央環状線を走っているとその高さに少しドキッとする事が。高さは、オートバイに跨がるライダーの腰より少し上くらいであるため、生身で乗っていると目線が高いために車で走っている時よりも恐怖を感じます。

もちろんあの高さから落ちたら命は助からないでしょう・・・。

つい先日も首都高速では無いですがジャンクション付近からライダーが転落したニュースを目にしました。首都高速道路では実際に2年に一度くらいのペースで落下事故が発生しているとの事。

事実、エスケープゾーンがありませんからオーバースピードでカーブに入ってしまったら逃げ場がありません。身体が強張ってしまうと目線は壁に向かいそのまま接触してしまう事がほとんどだと思います。

壁が低いと車体は壁に激突し、生身のライダーは壁の向こうへ・・・考えただけで恐怖を感じます。

少し検索してみましたがこの壁を「壁高欄」というらしいです。これは国の定める基準に準拠した首都高速側の設置する高さという事になります。恐らくこの基準は事故防止の観点での基準ではないでしょうし、基本的に車に対するものだと思います。

その道路を走るわけですから、しっかりとライダーとして心構えが必要となります。安全な速度でのライディングや体調面なども考慮しなければなりません。首都高速道路は高速道路ではありません(自動車専用道路)が、それなりの準備が必要だと思います。

ちなみに私の場合、なるべく壁側に沿って走らないようにしています。万が一車線変更で割り込んできた車を避けるために壁側に車体を向けたらアウトです。自分の存在を周りの運転手に気づかせるのが第一ですが、その万が一を想定してラインを選択するのも大事です。

今後懸念する事としてはやはり電動化が進み、[音]が無い中での走行中のオートバイの存在感がより薄れてしまう事も考えられますよね。

近年のオートバイにはABSも普及し、多くの安全における装備が備わっています。しかしながらそれを操作するのもライダー。私としては首都高速ほどビギナーライダーに怖い道路は無いと感じます。JCTやICの合流など、あまりに短い時間で判断しなければならない事が多々ある中で、同時にオートバイの操作をしなければならない。

自分自身のライダーとしてのキャパを広げておき、安全安心のゆとりのある心構えでオートバイライフを送って欲しいと思っています。

 

風晴大翼(Daisuke Kazehare)